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【話題の焦点】
2008年6月3日 掲載
30歳前後、アラサー女が“軒並み”病んでいる

自殺した元アナは29歳だった。妻、恋人、部下は大丈夫?

 元TBSアナウンサーの川田亜子さんが練炭自殺した。「Around30」の29歳だった。“アラサー”と呼ばれる女性たちの悩みは驚くほど深い。アラサーの妻、恋人、部下を持つアナタも無関心ではいられない。

●未熟さゆえのあせり
 自殺者は年間3万人に上る。内閣府の意識調査(08年)に、「本気で自殺を考えたことがある」と答えた女性は約22%だった。男性は17%。年代別では、30代が最も多くて28%だった。いまが幸せなら、そんな答えもしないだろう。アラサー女の心はグラグラらしい。
「川田さんのように悩みを抱えるアラサーは決して少なくありません」
 こう話すのは、心療内科医で白鴎大教授の海原純子氏だ。
「相談に訪れるのは30歳前後のキャリアアップを目指す女性が最も多い。女性は人生で2度、大きなターニングポイントを迎えます。30歳前後に一度、そして40代も半ばに差し掛かったあたり。どちらもこれからの人生を考え、自分自身と向き合います。後者は経験も積んで開き直ることもできますが、前者は未熟さゆえに、ひたすら焦りを感じるのです」
 31歳、独身のA子さんは、情報関連会社でバリバリ働いてきた。
「気がつくと、実は結婚していない友達は数えるほどしかいない。飲みに誘える相手も減ってきた。だんだん周囲から『結婚しないのか』『そろそろ子供を生まないのか』とプレッシャーをかけられるようになった。分かったんです。『女も自分らしく』はしょせん建前ってことが……」
 女の大厄は数えで33歳。昔もいまも悩みが多いことに変わりはない。
 職場での30歳。入社2、3年目の新人とは違って「知りません」「できません」では通らない。かといって、40代と比べればヒヨッコ。中途半端な立場に、特にキャリア志向が強い女は孤独感を募らせるばかりだ。

●就職氷河期世代は悩みの“根”が深い
 そのうえ、いまの“アラサー”は「少し様子が違う」と海原氏はこう言う。
「バブル崩壊後の氷河期世代で、就職難をはじめ、何かと苦労を強いられてきた。バブルの恩恵を受けた先輩と少子化で売り手市場だった後輩に対し、嫉妬心を抱いています。間に挟まれた自分たちは、不幸の星のもとに生まれたという意識が強い。悩みの“根”がもっと深いように感じます」
 もともとアラサーは危ういのに、そこに時代も重なったわけだ。
 30歳、独身で旅行代理店に勤めるB子さんはこう言ってため息をつく。
「新人のころはカワイイ、カワイイとちやほやされてきましたが、さすがにもう通用しない。かといって、いまさらキャリア志向に転換することも難しい。昔はあんなにかわいがってくれた上司に、ちょっと意見しただけで、あからさまに『生意気だ』と言われる。どうしたらいいんでしょう」
 男に嫌われたくない。敵もつくりたくない。でも仕事もできるようになりたい。ストレスに押し潰されそうになる。
 自殺した川田さんも、キャスターを目指してフリーになったばかりだった。はた目には順風満帆の生活に映るが、実際は違ったようだ。仕事や恋など複数の悩みを抱え、通院を重ねていたという。
「これはキャリア女性に限らない。結婚して家庭に入った女性も例外ではありません。『本当に自分はこれでいいんだろうか』という迷いに、常にさいなまれているのです」(海原純子氏)
 いまのアラサーはもろい。アナタの妻、恋人、部下は大丈夫か?

●上昇志向強いキャリアは仮面をかぶっている!どう対処したらいいか?
 悩める“アラサー”にどう対応したらいいのか。
 精神的なストレスは、(1)環境(2)性格(3)周囲のサポート――という3つの要素のバランスが崩れることで生じる。(1)と(2)は、本人に乗り越えてもらうしかない。周囲ができることは「そんなに頑張らなくていいよ」などと声をかけるぐらいだ。
 上昇志向の強いキャリア女性には、とかく「話しづらい」といったレッテルを張りがちだが、それが事態を悪化させかねない。川田さんのカウンセラーは「うつ病とは思わなかった」と証言したという報道もある。仮面をかぶっていた可能性がある。
 キャリア女性ほど上司や先輩の前では萎縮しがちで、自分をガードする。話をじっくり聞くためにも雰囲気づくりは重要で、相手のキャラクターをよく観察する必要がある。



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