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【木幡一誠こんな店を待っていた】
2007年6月2日 掲載
面白ネタの「かわ」は舌に染み入るうまさ

六本木の三角地帯で発見

 人呼んで六本木トライアングル。ミッドタウンと国立新美術館とヒルズを結ぶ三角形のことだ。そのちょうど真ん中あたりの場所に、こんな店ができていたとはウカツにも知らなかった。
 朝までやっている焼き鳥屋だが、他所では味わえない面白いネタがひとつ。その名も「かわ」。見た目には「本当にこれが皮?」という感じである。
 九州の博多あたりで、同様の串に出合った経験をお持ちの方もいるだろう。脂を徹底的に落とし、こんがりと火を通すのが特徴。「とり博」では仕込みに延べ4日もかける。使うのは鶏の首の部分。一度焼いたらしばらく休ませ、醤油ダレに漬け込んでは再び焼く。これを繰り返し、最後は身が3分の1程度まで縮まる。
 完成品はまさに滋養の塊。コラーゲン、ビタミンA、ヒアルロン酸……。その薬効をクダクダと述べる必要はあるまい。
 調理法自体はシンプルなので、一口目は素っ気ない印象すら受ける。しかし食べ進むうちに底力を発揮。歯ごたえの強い身をハムハムと噛んでいると、舌に染み入るうま味分のエキスがジワジワと湧き出てくる。
 つまりは後をひく味の典型。これがまたビールや焼酎によく合う。最初に2、3本まとめて注文しておくのが賢明である。
 他のメニューはいわゆる定番的なラインアップ。ワタシが焼き鳥屋で必ず注文してしまうのが「ぼんじり」。尾骨の周囲にあたる部位で、コリコリとした身にこれでもかと脂がのっている。これを堪能した後で、オイリーとは正反対の「かわ」が懐かしく思い出されるから不思議だ。店の術中にハマったのを承知で、もう1本追加注文!
 博多直送のおきゅうとや、郷土料理のがめ煮も串の合いの手にうってつけである。

▼博多焼き処 とり博
東京都港区六本木7―13―10 ジャスマック六本木館1F (電話)03・5785・1029 PM6〜翌AM5(土曜PM11まで) 日・祝休



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