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【すこやか生活術】
2009年11月5日 掲載
糖尿病の人に朗報3連発

血糖コントロールがぐっと楽になる

 食べ過ぎ、運動不足、肥満などが原因で起こる2型糖尿病。予備軍を含めた“患者数”は2200万人に上る。その糖尿病について、専門医の間で「治療法が劇的に変わる」とささやかれているのだ。
 まず、早ければ年内にも画期的な飲み薬が発売されるという。さらに内臓脂肪を20%落とせる抗肥満薬、針を必要としない血糖測定器の開発も進んでいるのだ。
 無理せず血糖コントロールができる時代が確実に近づいているのだ。糖尿病に悩む人や家族にとって、大朗報ではないか。
「新しい糖尿病の飲み薬が治療の現場を変えるのは間違いありません。これまでの飲み薬の主役はSU剤と呼ばれる薬で、血糖値とは無関係に膵臓(すいぞう)に作用してインスリンを分泌させていました。そのため低血糖が起こりやすく、副作用で2〜3キロ体重が増えるのが一般的でした。ところが、年内の発売が噂される“インクレチン”の働きを強める飲み薬は、それがまったくない。逆に体重は2〜3キロ減るという報告もあります。これまでの多くの糖尿病の飲み薬は、この新薬にとって代わられるかもしれません」
 こう言うのは、糖尿病専門医で「しんクリニック」院長の辛浩基氏だ。
 糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量の低下と、インスリン感受性の低下が原因で起こる。インクレチンの働きを強める薬はインスリン分泌を増やすだけでなく、感受性の低下も改善する可能性があるという。
「インクレチンとは食後に消化管から分泌され、膵β細胞に作用してインスリン分泌を促す消化管ホルモンの総称です。単に膵臓からのインスリン分泌を2.5倍増幅させるだけではありません。食事量をあらかじめ予測してインスリンの分泌量を調整し、脳に働きかけて食欲を抑制します。動物実験ではインスリンを分泌する膵β細胞の増殖促進作用があることも確認されていて、インスリン抵抗性を改善。弱った膵臓を修復して長持ちさせる効果も期待されているのです」(辛院長)
 代表的なインクレチンは、小腸上部から分泌されるGIPと小腸下部から分泌されるGLP―1だ。
「新しい飲み薬はDPP4阻害薬といわれ、GLP―1を増やす薬です。GLP―1はDPP4ですぐに分解されてしまう。その影響を受けにくいGLP―1製剤を皮下注射する薬も、来年には発売されるといわれています」(「ゆうてんじ内科クリニック」の下川耕太郎院長)
 糖尿病に肥満は大敵だが、抗肥満薬の開発も順調に進んでいる。ある抗肥満薬は、少数の患者を対象に新薬の有効性と安全性を確認する第2相試験を終え、「体重減は2〜3キロだが、内臓脂肪は20%減少」という良好な内容だったという。
 針を使わない、究極の“無痛血糖値測定器”の開発も進んでいる。
「世界中の医療機器メーカーがしゃかりきになって開発しています。日本では長崎工業技術センターが長崎大学医学部と連携してレーザー光の反射を測定して血糖値を測る測定器を開発中です。また、大手電機メーカーは特殊なセンサーで血流や組織液を使って血糖値を測る機械を開発していて、数年後には実用化するかもしれません」(医療機器メーカー研究者)
 つらい治療もあと少しでラクになりそうだ。



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