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【現代シネマ倶楽部】
2007年7月21日 掲載
リトル・チルドレン


●秋本鉄次が見た
 タイトルが“チルドレン”といってもお子さま映画ではない。むしろ大人たち、それも大人になりきれない人々が描かれる。
 昨年公開の「クラッシュ」同様、都市部が舞台の辛口群像劇は、CG全盛のハリウッドにアンチを唱えて我が意を得たり。当然オスカーにも名を連ね、3部門の候補となった。
 郊外の住宅街に住む環境になじめない主婦の乾いた日常……。公園デビュー、専業主夫との出会い、元受刑者の帰還、アダルトサイト、不倫など日本の今日にも通じる要素をちりばめ、いずこも同じ“黄昏時(たそがれどき)”を感じさせる。
 この手の作品は役者のアンサンブルがすべて。ヒロインのケイト・ウィンスレットは「タイタニック」の頃から妙に所帯じみていたが、今回はストレスまみれの熟れた人妻をドスコイと演じる。際どい濡れ場も含め、にっかつロマンポルノのにおいを少々かいだのはボクだけか。一方の美人妻ジェニファー・コネリーも何だかエロいぞ。
 個人的には、実は重要な役である元受刑者を演じたジャッキー・アール・ヘイリーの復帰を祝おう。一時、役者廃業していた彼だが、本作でまた自信がついた、と語っていたとか。それは何より。
 監督は、市井の夫婦の亀裂を描いた「イン・ザ・ベッドルーム」がよかったトッド・フィールド。辛気臭さや被害者ヅラが鼻に付く人もいようが、大人がひっそり見て、共感を得る佳編である。[評価…★★★★]



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