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【NEWSがわかる本】
2004年12月15日 掲載
地震予知と東京大震災


 新潟県中越地震であらためて疑念の声が上がる地震予知の有効性。その先に待ち構えるのは東京大震災への恐怖だ。

「東京大地震は必ず起きる」 片山恒雄著
 阪神・淡路大震災が起こった朝、地震防災の専門家である著者は大阪で国際会議に臨んだ。しかし著者は地震発生から4時間が経過した時点でも死者はせいぜい6人程度と見込んでいた……。
 著者が自分の恥をあえてさらすのは「関西には大きな地震は起きない」「日本の橋やビルは大丈夫」という「安全神話」を信じ込んだ“専門家の無知”を反省するため。逆に言うと地震予知はきわめて困難で「いつ・どこで・どのぐらい」を正しく予知するのは「現時点では不可能」ということなのだ。
 地震の被害には「延焼火災型」「構造物被災型」「ライフライン被災型」の3つがあるが、阪神・淡路の例はこの3つが複合したことで巨大な被害となった。特にライフラインの確保と復旧は今回の新潟県中越地震でも大きな問題だ。東京では東京ガスがかつてない強力な地震監視システムを導入し、東京都水道局も多摩川水系の山口貯水池の耐震補強を行うなどの努力が見られる。いざというときの企業トップの心構えなど、学ぶべきことは多い。(文藝春秋 680円)

「公認「地震予知」を疑う」 島村英紀著
 政府の「地震予知推進本部」は阪神・淡路大震災後、「予知」の看板を下ろし「地震調査研究推進本部」に変わった。予知は不可能ということを暗に認めた形だ。
 著者は昨年の十勝沖地震前にこの海域での大地震の可能性を「10年以内に10〜20%」と予知していたのが「当たった」とする官僚や御用学者を鋭く批判。
 またマスコミも地震予知については及び腰で、ジャーナリズムとしてのチェック能力を発揮しなかったという。気骨に満ちた告発。(柏書房 1400円)

「動物は警告する!」 弘原海(わだつみ)清編
 情報地質学の専門家が説く「動物による地震予知」。数時間前から犬が激しく吠え、猫は前日に姿を消し、スズメが消え、ムクドリが何十羽も飛んだ。3日前からネズミがいなくなったり暴れたり、急に表に現れた。「防災」にのみ偏りがちな日本の地震対策を批判し、予知は不可能だとあきらめるのは早いと説いている。(星雲社 900円)



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